時は金なり、人生はサーカスなり

医療職だったライター、副業で生きてる 徒然なる本音をずらり

ドクターXから見る日本の雇用事情

 

 

こんにちは、白嶋です。

 

皆さん、米倉涼子さん主演の人気ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』というドラマをご存知でしょうか。

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ドクターX~外科医・大門未知子~

 

内容といたしましては、フリーランスの外科医である大門未知子(米倉涼子)が様々な難病や日本の病院に勤める悪い上司たちをスカッとやっつけていくようなドラマなんですが…。

元々病院勤めだった私から見ても楽しいドラマではありましたが、なんとこのドクターXはこのテレビ離れのご時世に、視聴率20%を超える人気ぶりなんです。

 

私はこのドラマをシーズン1から一気見しましたが、そりゃあもうみんながハマるのがめちゃくちゃ理解できました!!!

だって一話見終わる度に、「すっきり~~(*´▽`*)♡」って感じですもん!!

 

 

しかし、人気の理由はこれだけじゃないと私は思いました。

きっと日本で働くみんな潜在的に求めているものが、このドラマには隠れているのではないか、と踏んでいます。

 

 

 

 

 

日本人がなかなか言えない  “致しません”

大門未知子といえば、いくつか名セリフがありますが、その中でもよく出てくるのがこの「致しません」

 

フリーランスとして働く彼女が、どこかの病院と契約する際に必ず提示する条件一覧があります。

その第一条件は、「医師免許がなくてもできる雑用は、一切致しません」

  • 教授の研究のお手伝い
  • 論文の下調べ
  • 院長回診、教授回診
  • 学会のお供
  • ゴルフの送り迎え
  • 愛人の隠ぺい工作
  • 飲み会のお付き合い

などなど…

これは結構度肝抜かれましたね(; ・`д・´)良い意味で。

だって、日本で働くならこれって案外普通のことというか、「それも仕事」って片付けちゃうようなことなんですもん。

 

そして周りの職員からもブーイング!!

「わがままだぞ!」「ちゃんと仕事しろ!」なんて。

でも、よーーーく考えると、それをしなきゃいけないなんていうのは、今までの時代が作り出した「暗黙のルール」なだけであって、「日本の職場では雑務もこなさなければならない」なんて決まりはないわけです。

 

だから、「致しません」が言えなくて自分を擦り減らせていく日本人より、「致しません」が言える大門先生を見習っていくべきなのかと思いました。

(もちろん、全て嫌だ嫌だと言え、というわけではなくて、サービス残業という名の不払い賃金を発生させるようなことは断ってもいいのかな、と)

 

 

 

 

 

「フリーランスです」「ああバイトね」

これはドラマの中で、かなりの頻度で見かけます。

きっと日本人の中では、「フリーランス」と「フリーター」の区別がまだついていないのでしょう。

 

そして実際に目の前に広がっている、正社員と非正規雇用の賃金・待遇の格差

一般企業に勤めて遅くまで残業している人と、フリーランスとして働き早めに仕事を切り上げている人がいるとして…

どちらも同じ賃金だとしても、今の日本で評価されるのはおおよそ「前者」でしょう。

会社に属している、というブランドや肩書を必要とする国なんです。
 
しかし、私は大門未知子の終業後の過ごし方に憧れを持ちました。
定時に帰ってやることと言えば、
  • みんなで麻雀をする
  • 銭湯に行ってのんびり
  • 卓球で汗をかく
  • 焼肉や好きなものを食べに行く

こうやって書くと、やけに普通なことをしていますが…

でも、皆さん働きながらこんなゆったりとした仕事終わりの過ごし方できているでしょうか??

 

帰宅するのは定時より2時間~3時間後で、もうご飯食べてお風呂入ったら、好きなことする時間なんて無い。

大体の日本人の生活だと思います。

しかし大門未知子は、ニコニコしながらご飯を食べますし、銭湯で大きな声を出して「気持ちいい!」と言います。そして、患者さんのことを考えます。

 

毎日仕事を詰めることが、効率的な仕事なわけではないでしょう。

しっかり頭も心も休ませて、また頑張れる明日を作ることが必要なのではないでしょうか??

 

 

どんな職場も定時通りあがる、ということが難しい日もあるかもしれませんが、むしろ毎日残業しないと成り立たない会社なんて、潰れてるのも同然じゃないんですかね。

人事ミス、経営ミス、それを社員に押し付けて本来プライベートな時間として契約した終業後の時間まで拘束するなんて、「亭主関白本質」くそくらえですね(;´Д`)

 

 

 

 

 

大門未知子の求める雇用は、海外の「ジョブ雇用形態」

日本の会社は、「やることは明確じゃないけど、会社のメンバーになることが目的」のメンバーシップ雇用になります。

だから雑用も回されて当然、みたいな風潮がありますし、その代わり会社が賃金払ってるんだから、みたいな圧力の元で「仕方ないからやるか…」と重い腰をあげるんですね。

 

しかし、海外は「やることを明確にした雇用」となっています。

私はこの仕事、あなたはこの仕事よ!って感じですね。

確かにそっちのほうが自己責任ですし、だらだら仕事する人は少ないでしょう。

 

日本は上司への報連相を徹底しろ、だとか

上司の命令が下りるまで待ってろ、だとか

非効率的すぎます。

同時刻の海外では、自分で考えた企画内容で淡々と業務を遂行していきます。

 

そして私が思う日本の欠点は、「上司が有能であるという保証はない」ということ。

年功序列制度で部長などに昇進されても、その人が入社時からのエリートだったというわけではないパターンもあるんです。

だから、報連相を徹底しても命令をしっかりこなしても、それが「会社の利益」になるかなんて保証されていないんですよ。

 

 

だから、大門未知子が求めている「職務(ジョブ)雇用」では、自分が決定権を持って迅速に対応できる、という利点をもっています。(所詮ドラマなので、やりすぎているのは否めませんが)

そして、自分に能力や経験値さえあれば、効率的に利益を生み出すことができる。

 

 

 

 

 

私ははっきり言って、政治家たちが出す案みたいなものは、意味がわかりません。

なにがしたいのか、まったくわかりません。

「え、今そこ改善したいの?もう一回聞くけど、今なの!!??」ってことが多すぎる気がします。

 

でも、意味のわからない上がいるから、ちゃんとした考えを発信している下の世代が押し込まれている現状もあると思います。

それがさっき挙げた、能力のない上司の典型でしょう。

 

まだまだ日本に根付く悪習は消えそうにもないですが、今後少しでも海外を見習って、効率的な雇用形態にしていってほしいものですね。

 

 

では、閲覧ありがとうございました!