時は金なり、人生はサーカスなり

医療職だったライター、副業で生きてる 徒然なる本音をずらり

『お金2.0』を読了し、私の疑問は消化された件

 

 

こんにちは、白嶋です。

 

突然ですが、私は以前からニュースや自分自身の労働環境にも疑念が湧いていました。

「死ぬまでこうやって週に1日のお休みで働いていくんだろうか?」

私たち20代は将来年金がもらえるかどうかもわからない、なんて言われている世代です(;´Д`)
おかしいでしょ!これから団塊の世代が一気に後期高齢者になって、その人たちの医療費・介護費を賄うのはすべて若い世代なのに…( ;∀;)

 

では、私たちは本当に死ぬまで資本主義社会の元で、蟻のように地を這い働くしかないのか…???

という疑問が湧き、『お金2.0 新しい経済のルールと生き方 著:佐藤航陽』を購入・読了しました。

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お金2.0 新しい経済のルールと生き方 著:佐藤航陽

私は社会への疑問に加え、自身が適応障害を患ったことで、「会社など組織に所属しながら働くのは、もう難しいかもしれない」と思った時にこの本を見かけました。

 

今まで勤めていた職場が敷いてくれたレールに乗り、経済やお金に関することは全然考えずに生きてきました。
力の無いものは這いつくばって働くしかないんだろう、と考えていました。

ですが、少し会社から離れて世間の流れを静観してみると、どう考えても今の日本の経済はおかしい!と感じていた自分がいます(;´・ω・)

なぜおかしいと感じるのか、なぜそう思うのか、わかりませんでした。

 

なにかが変だ、と思ってるくせに情報や知識が手元に無いから

わからないことがわからない。

 

この現象が起きていたんです。情弱、と呼ばれるのも納得ですね(笑)

そこで、この本に書かれてある「新しい経済のルールと生き方」という部分に惹かれました。

 

 

「経済」というぼやけた存在の実態

日々、「日本経済では~~」などとニュースで聞き、わかったつもりで聞いてはいますが…

経済とはなんぞや!!!資本主義は悪いものなのか!?

という話にならないようなところから私の読書は始まりました(笑)

 

だって、今も日本では国の行く末を担う政治が、腐りきっているように思えます。
こんな大人たちに自分たちの未来を預けなければいけない、という事実に疑念を抱いていました。

でも、それって私だけじゃなかったんだ、とこの本を読んで納得しました。
それが、現代の経済や生活の変化に現れているんです!

 

著者である佐藤航陽さんは、今後移行していくであろう社会を、「価値社会」と称していました。

「価値主義」とは経済の民主化である

この章で紹介してきた価値主義とは、まとめると2つの大きな変化が混ざった一つの現象と考えることができます。

1つ目は、お金や経済の民主化です。
これまで300年近く国家の専売特許とされてきた通貨の発行や経済圏の形成が、新たなテクノロジーの誕生によって誰でも低コストで実現できるようになりつつあります。 通貨を発行するのに金銀銅で硬貨を鋳造する必要も、偽造対策を施した紙幣を製造する必要もありません。ブロックチェーン上でルールを記述し、トランザクションを見ながら改善を繰り返していけば良いのです。

(本文より引用)

これは、かなり納得しました。

仮想通貨へ皆が目を向けるのには様々な理由がありますが、私は「国が支配する経済圏とは別の物が出来る」という安心感がありました。
誰か一人の強力な資産家が市場を独占しようとしても、そこの経済を作り上げているのは「みんな」なのです。

だから、経済が傾くことをすべての人が賛同するはずがなく、代表的な「ビットコイン」と「ビットコインキャッシュ」の分裂などが起き、経済圏はいくつも出来上がる、ということですよね。

 

そして、経済が民主化することで、国民の声ひとつの影響力は今よりも大きくなるのではないかと思います。

それは、Twitterなどを見てると何となく感じていました。
一人の人が「あそこのお店はお肉が安くて美味しい!」とつぶやけば、今まで売れていなかったお店にもお客さんが入ってくるようになり、逆に「あそこのお店、商品に虫が入っていた」なんてつぶやかれた日には客足は一気に途絶えることでしょう。

 

今までは、雑誌やテレビで宣伝されているものが売れていた。でもそれって、本当に「価値があるものだったの?」という疑問が湧きます。
だってあんなに横領とか政治資金の改ざんなどをニュースで見てきてしまうと、結局価値があっても無くても売り上げさえ伸びれば、って考えだったんじゃないの?と疑ってしまいますもの(; ・`д・´)

だから、これからは消費者のことを考えていない商売は潰れていくんじゃないか?って思います。

 

2つ目は、資本にならない価値で回る経済の実現です。

私たちが価値という言葉を使う時に、それは、①現実世界役に立つかという有用性としての価値、②個人の感情と結びついた内面的な価値、③共同体の持続性を高める社会的な価値の3つに区分されると書きました。

(本文より引用)

 

この部分が、現代の経済の本質をついている、と思います。

今ってユーチューバーとかそういう仕事でご飯を食べている人たちも現に出てきていて、それって実際に何か資本を生み出しているわけじゃない。
それなのに、そこらへんで毎日朝から晩まで働いている人たちより稼ぎがある人たちだって山ほどいる!!

これが、すでに経済の変化の一つですよね( ˘ω˘ )

 

ユーチューバーを始める人、ユーチューバーを観る人、それを広告として収入を得ている会社。

全てにおいて、「何等かの利益がある」ということ。

 

きっと、長年資本主義の国家の元で働いたり学んだりしてきた私たちにとって、急にその変化についていけ!と言われても、難しいというのが現状ではありますが…

でも、知っているのと知らないのでは、また社会の見方とか自分がどうしたいのか、という「今とは違う世界」への可能性も拓けますものね(`・ω・´)ゞ

 

 

「大人」と「私たち」に感じる違和感が解消

私は今20代半ばにさしかかりますが、30代前後あたりの人たちとならまだ分かり合える感覚にあります。

でも、40代~50代の人たちとは、どうしても「なんか違う」と思って距離感が出来てしまうんです。

 

40~50代以上の人って、私の中での「大人」たちなんですよね(;´・ω・)
それに違和感を感じていました。だって、30代だって立派な大人なのに。

でも、それが解消された本文の一文がありました。

 

「ミレニアル世代」と言われる1980年代以降に生まれた世代は、終戦直後に生まれた世代とは、仕事や人生に対するモチベーションが大きく異なると言われています。
戦後から1970年代にかけては誰もが貧しい環境から高度経済成長を経験して裕福になりました。そこでの仕事のモチベーションはもっと豊かになりたい、お金がほしい、美味しいものが食べたい、良い家に住みたいというシンプルな欲望を満たすことが中心でした。

(中略)

一方で、ミレニアル世代は、比較的裕福になった後の世代なので、お金や出世みたいなものにモチベーションを感じにくいです。

 

なるほどなぁ~~!

と思わず声が出ましたね。
きっと、私が「大人」だと認識して育った世代は、貧しい時期や高度経済成長を見て必死に生きてきた人たちのこと。

 

そして、自分と近いと感じていた世代は、「ミレニアル世代」というものみたいです。

 

私は職業上、心理学を幅広く習ってきましたが、そこである一つ理論を思い出しました。
それは、「マズローの欲求階層説」です。

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マズローの欲求階層説(引用:https://www.motivation-up.com/motivation/maslow.html

私たちの世代は、5段階に分かれている層のうち、すでに下から2つは満たされた状態で生まれ育った場合が多いと思います。

食べる物があり、温かい寝床があり、だから満たしたい欲求は外因的なものから、どんどん高い欲求になるんですよね。

 

今、TwitterやInstagramでは「いいね」や「リツイート」などが主流となっていますが、それは4段階目の「尊厳欲求」を満たすものに近いのではないでしょうか?(承認欲求)

私たちは物資に恵まれているため、もっと精神的な充実を求めていると思います。

 

そう考えると、今の日本の働き方って、私たちミレニアル世代が求めているものとはかけ離れているように思えるのです。

 

 

全て読み終えた素直な感想

今の日本のバカバカしいとも言える労働環境と、変化していく生活の乖離。
私が、「変だな」「何かおかしいな」と感じていたことを、この本ではしっかりと解説してくれていました。

 

日本は、国民一人あたりの就業時間は長いことに対し、GDPは極めて低い。「これだから日本人は(笑)」とバカにされても仕方ありません。
もう一生変わらないのかな?と思っていましたが、そんなことは無いのだと勇気づけられました。

 

その証拠に、世界は大きく変わっています。

そして、日本が変わっていくネックとなっていたんじゃないかなと思う、団塊の世代もどんどん高齢者になっていきます。

そしたら次は、私たちの世代が経済を回していく時代になっていくんです。

 

今旬の話題で言えば、Amazonの普及で家電の小売業者が悲鳴を上げています。
しかし家電だけじゃないでしょう。様々な物がボタン一つで買える時代が来ます。

昔のように、朝早くから並んで新作のゲームをゲットするような時代は徐々に終わりを迎えるでしょう('_')

 

 

仮想通貨は、今後の社会の変化に必要だからこそ、出るべくして出てきた新しいテクノロジーなのではないかと思います。
新しいお金のあり方によって、もう雑な仕事しかしない国家に任せなくても良い時代が来るのかもしれませんね( ;∀;)

 

これからの時代、必要なのは「お金儲けがしたい精神じゃない」ということだけはしっかりわかりました。
まずは、自分のやりたいことを明確にする。そして、自分がやっていて楽しいと思えることを強い味方に変える。

これが大事なんだなぁ、と最近の実用書を読んでいて思います。

 

 

この本では、日本だけでなく他の国の経済や、現状はどういう状態なのか、経済という不透明な存在はどうやって変化していくのか、テクノロジーはどう経済に影響していくのかなど、今後の経済を理解しておくためには必要な1冊かなと思います。

一つ言えるのは、もう今までの経済では人々の不満が溜まりはじめて、バランスが崩れかけているからこそ、大きく変わろうとしている。という事実ですね( ˘ω˘ )

 

 

 

では、長くなりましたが、閲覧ありがとうございました!